活動方針

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令和7年度 福岡県小学校長会活動方針

福岡県の小学校教育を先導してきた福岡県小学校長会は、その時々に応じた教育課題、経営課題に正対し、解決に向けて創造的、協働的に取組を工夫しながら地域や県民に信頼される学校づくりをすすめてきた。
国の動きに目をやると、「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について」が文部科学大臣から中央教育審議会に諮問されるなど、次期学習指導要領改訂に向かっての動きが具体化している。また、教職員の処遇改善についての動きは、これまでの要望が生かされた内容が見られるものの、依然として現場のニーズとの差を感じざるを得ない現状にある。
一方、県においては、若年教員やミドルリーダー育成をはじめとする人材育成、危機管理の徹底や教育DX推進、さらには教職員不足に対する対応等、目前に立ち塞がる課題は多様かつ重い。
このような状況において、我々福岡県小学校長会には、これからの学校教育の方向を見据えた教育内容と方法を創り出し、力強くすすめていくことが求められている。そのために、各種研究会等での学び合いや対策、調査研究、広報各部の組織活動、持続可能な県校長会に向けた改善策の具体化等、福岡県小学校長会としての取組の充実を図りたい。

Ⅰ 福岡県小学校長会の理念

本年度の福岡県小学校長会の理念を次のように示す

理念:「志」と「わ(和・輪・環)」で次代を創る福岡県小学校長会

「志」は、「だれかのために」という気概をもって、主体的、創造的に働きかけるという、福岡県小学校長会の研究主題に込められた意味と同義である。
「わ」は、「人との和を基盤として、人と人が繋がる輪をつくり、さらに分野を超え、時を越えて広い環に結集する」という意味で捉えたい。和を基盤とするのは、「偏った見方にこだわらず、互いに和らぎ(やわらぎ)をもって話し合えば、自然に道理にかなう合意を得る」という「十七条憲法 第1条 以和為貴」の文意に、今後の県小学校長会が置かれる状況と方針を重ねて考えたからである。
「次代」は、①学校教育の未来②福岡県小学校長会の未来である。この2つの次代を目に見える形にしていくという覚悟を「創る」に込めたい。
 まとめるなら、先輩方という「縦」と両政令市小学校長会、中学校長会や県教頭会、PTA、そして九小協や全連小といった「横」でつながる人と、対話を重ねて最適解を考え続け、持続可能な県小学校長会の形を作っていくということである。

Ⅱ基本方針

この理念のもと、会員、教職員、児童の安心・安全を最優先としつつ令和7年度の福岡県小学校長会としての活動を進めていくにあたり、次の基本方針をとる。

  • ○ 研究主題「志をもち 多様な他者と協働しながら次代を創る人財を育む学校経営の推進」を通した学びの更新と課題解決を図る。
    ※第77回全国連合小学校長会研究協議会福岡大会の成功を目標として、両政令市・関係諸機関との連携及び会員の当事者意識を高める運営により実施する。
  • ○ 内容、状況に応じて対面、オンラインリアル配信及びオンデマンド配信を駆使し、効果的、効率的な会議、協議会等の運営に努める。
  • ○ 県校長会HP、クラウド等を活用した日常的(いつも、いつでも)、全体的(だれでも)な情報発信、更新、共有及び保存・蓄積ができるシステムの充実を図る。
  • ○ 各地区の実情に応じた持続可能な「県小学校長会運営の改善策」の具体化に向けて運営面、予算面から検討するとともに可能なところから実行に移す

Ⅲ 活動の重点 ※【 】内は、主たる場もしくは担当

1 学校経営充実に向けた働きかけ

【全連小福岡大会 各地区研究協議会 地区会長・郡市会長会等 2年次校長研修会】

  1. これからの学校経営充実に向けた情報提供と学び合いの場の設定
    全連小福岡大会において設定されている分科会の5つの領域①学校経営②教育課程③指導・育成④危機管理⑤教育課題と各領域を構成する13のテーマを踏まえ、全国都道府県で推進されている学校経営の実際に学べる場とすることを共有する。
  2. 校長としての資質・能力向上に向けた研修の場の設定
    校長の世代交代が進む状況も踏まえ、二年次校長を対象として、国・県・郡市の教育施策及び県校長会の活動方針を踏まえた確かな経営理念をもち、県校長会活動への参画意欲を高めるとともに小学校経営の充実に資するような研修を実施する。

2 調査・研究活動の充実

【全連小福岡大会 各地区研究協議会 調査分析(調査研究部)】

  1. 研究主題による実践の推進
    研究主題「志をもち 多様な他者と協働しながら次代を創る人財を育む学校経営の推進」のもと、各地区研究大会等を通して共有された成果と課題を共有できる情報を提供する。
  2. 調査研究の目的と活用方法の周知
    教育活動に係る現状と課題、教員の資質向上や意識改革に向けた取組について、抽出校を対象にアンケート調査を実施する。実施にあたっては、調査の目的と方針を説明、周知し、調査結果を各郡市、学校で活用できるよう働きかける。

3 教職員の資質・能力向上に向けた働きかけ

【各地区研究協議会 郡市会長会 二年次校長研修会 広報活動(広報部)】

  1. 働き方改革による教職員の働き甲斐の向上に向けた情報提供と学び合いの場
    教職員がやりがいをもって気持ちよく安心して働ける職場環境づくり、教職員が児童の指導に向かう心と時間の余裕を増やすことに向けて情報を提供したり学び合いの場を設けたりする。
  2. 教育DX推進に向けた情報提供と学び合いの場の設定
    電子化から最適化、そして新たな価値の創造といった教育DX推進に向けて、校長として自校の実態と課題をふまえ、何をどう働きかけるかを明らかにするための情報を提供したり学び合いの場を設けたりする。

4 教職員の処遇改善等に向けた働きかけ

【各地区研究協議会 郡市会長会 二年次校長研修会 広報活動(広報部)】

  1. 福岡県教育委員会への要望活動
    教職員人事の適正化、教職員の処遇改善等、要望事項を精査して福岡県教育委員会に対して要望、提言する。
  2. 市町村教育委員会への要望活動
    安全・安心な学校の整備、教育課程の実施に係る諸条件の整備、全国学力・学習状況調査結果の適正な取り扱い等について市町村教育委員会への要望、提言する。

5 福岡県小学校長会組織の活性化と活動の充実

  1. 第77回全国連合小学校長会研究協議会福岡大会における運営
    【事務局幹事会(※大会実行委員会)】
    本大会の成功を目標として、全地区から運営に関わる校長を招集する体制をとるとともに、福岡市、北九州市との連携を通して、関係者間の人的交流を図り、今後の福岡県小学校長会の活動の充実につなげる。
  2. 各部による組織活動の活性化【対策部 調査研究部 広報部】
    対策部、調査研究部、広報部の活動目的を全幹事で共有するとともに、活動内容を精選し、各種調査や会議についてはオンラインでの実施やクラウドの活用等、活動方法を最適化する。
  3. 各部による組織活動の活性化【対策部 調査研究部 広報部】
    対策部、調査研究部、広報部の活動目的を全幹事で共有するとともに、活動内容を精選し、各種調査や会議についてはオンラインでの実施やクラウドの活用等、活動方法を最適化する。
  4. 持続可能な県小学校長会に向けた改善【事務局幹事会 対策部 地区会長会】
    各地区や校長会事務所の課題解決のための具体策について検討し、可能なところから改善していく。
  5. 県外視察研修の実施【対策部】
    東日本大震災被災を乗り超え、危機管理を徹底し未来に向けて力強く学校経営、地域づくりをすすめている被災地への視察研修を継続する。
  6. 各種団体との緊密な連携【事務局幹事会】
    福岡県教育庁、市町村教育委員会及び関係諸機関、福岡市、北九州市小学校長会、福岡県中学校長会、福岡県小学校教頭会、退職校長会、福岡県PTA連合会との交流 の場を活用して、学校経営に資する情報を交換したり共有したりする。
  7. 教科等研究会役員会の適正な運営、改善【事務局幹事会】
    補助金による運営であることを踏まえ、各文書の作成、提出の効率化と不備無く関係機関に報告できる仕組みを確立する。